「広島文学資料保全の会」について


発足

1987年2月、「広島の文学資料の保全をすすめる会」として発足。

同年10月、「広島文学資料保全の会」となる。

発起人(11人)

磯貝英夫、今堀誠二、大原三八雄、沖原豊、北西允、栗原貞子、好村冨士彦、四國五郎、立川昭二郎、深川宗俊、松元寛


構成メンバー

約70名

 

以下 幹事

  • 顧問    水島裕雅
  • 代表    土屋時子
  • 事務局長  池田正彦
  • 事務局次長 河口悠介(ホームページ、SNS担当)
  • 幹事    相原由美
  • 幹事    成定薫
  • 幹事    ウルシュラ・スティチェック
  • 幹事    久野成章
  • 幹事    中村朋子
  • 幹事(会計)中園久恵

結成目的

 広島市を中心とした近代の日本や世界の文学活動・交流の歴史的研究を目的とし、それに必要な関連資料を収集、保全する。

 原子爆弾とその非人間性をテーマにした新しい文学の分野が広島および長崎に生まれたことは重要である。原爆および核の脅威を扱った文学について、有名・無名を問わず、資料・文献・情報・データの集中をはかり、国際的レベルで研究・調査に応じるセンター(文学館)の設立をめざす。

 そのために、文学資料展、講演会、交流会、朗読会、セミナー等の活動を行う。


主な活動記録

1987年

「広島文学資料保全の会」文学館を要求する署名運動(当時の荒木市長に、署名簿を提出)。


1990年

峠三吉文学資料発掘(中央図書館に寄贈)。この資料に含まれていた『原子雲の下より』未掲載原稿をまとめ、『行李の中から出てきた原爆の詩』(暮らしの手帖社 / 90年8月)として編集。


1995年

『さんげ 原爆歌人・正田篠枝 愛と孤独』(社会思想社 / 95年7月)出版。


原民喜文学資料(佐々木基一氏所蔵)の中央図書館寄贈(資料整理)への仲介。


2001年1月

「広島に文学館を!市民の会」発足。「広島文学資料保全の会」としての活動を休止。


旧日本銀行広島支店の有効活用を求め、『原爆文学展―5人の作家たち』を開催。


2002年

「原爆文学をつなぐ作家たち」をテーマに、連続12回の『朗読と市民の会例会』を開催。


   8月15日

『8・15 原爆・反戦詩を読む市民のつどい』を開催。現在までつづく。


2003年

峠三吉没後50年にあたり、文学資料展やシンポジウム等を開催。


2005年

栗原貞子さん没。『追悼・栗原貞子文学展』を開催。


2009年

栗原貞子文学資料を広島女学院大学へ寄贈するための仲介。

平和記念文庫開設に伴い、記念冊子『生ましめんかな』の発行協力。


2010年3月

「広島に文学館を!市民の会」の活動を停止。再び「広島文学資料保全の会」として活動を継続。


2013年

『栗原貞子生誕百年・文学展』を開催。


2014年

原爆文学資料(峠三吉、栗原貞子、原民喜)をユネスコ記憶遺産登録申請する作業に着手。


   6月5日

広島市政記者クラブにて、ユネスコ記憶遺産申請について記者発表。


   10月15~16日

福岡県田川市訪問。


2015年6月2日

栗原貞子・原民喜・峠三吉 文学展開催。


   6月13日

シンポジウム『被爆作家による原爆文学資料を世界記憶遺産に』を開催。


   6月19日

ユネスコ「世界記憶遺産」に、『広島の被爆作家による原爆文学資料-栗原貞子「あけくれの歌(創作ノート)」、原民喜「原爆被災時の手帖」、峠三吉「原爆詩集(最終稿)」』を広島市と共同で申請。


   8月3日

峠三吉の『被爆時の日記』『メモ~覚え書~感想』が日本共産党中央委員会から広島平和記念資料館に寄託。


2016年

2017年度の登録に向け再申請の作業を開始。


   8月14日

『ヒロシマを語る市民朗読会―「原爆文学」を世界記憶遺産に』を開催。


2017年

峠三吉生誕100年を記念して、勉強会やピースウォークを開催。


   7月3~16日

企画展『峠三吉と四国五郎 駈けぬけた広島の青春』を開催。


   8月15日

『原爆・反戦詩を朗読する市民の集い―風のように炎のように~手術室よりの報告』開催。


   12月23~24日

創作劇『河』再演。


2018年8月15日

『原爆・反戦詩を朗読する市民のつどい』開催。

講演:「夢のように美しいが、現実のようにたしかな原民喜」

講師:大牟田聡氏


   9月8~9日

創作劇『河』京都公演。


2019年8月15日

『原爆・反戦詩を朗読する市民のつどい』開催。

作品:『おこりじぞう』

朗読:木内みどり(故)

対談:「四國五郎を語る」

講師:四國光氏・木内みどり(故)


2020年8月15日

『原爆・反戦詩を朗読する市民のつどい―旧陸軍被服支廠の全棟保存と活用を』開催。


2021年4月23日

『四國五郎を歌う、そして語る』開催。絵本『おこりじぞう』の朗読を行う。


   8月15日

『原爆・反戦詩を朗読する市民のつどい』開催。

講演:「『原爆供養塔』に引き続き『暁の宇品』を執筆して」

講師:堀川惠子氏


   10月15日

ユネスコ「世界の記憶」に、『広島の被爆作家による原爆文学資料』を広島市と共同で申請。


2022年8月14日

『原爆・反戦詩を朗読する市民のつどい』開催。

講演:「四國五郎の魅力ある生き方」

講師:永田浩三氏


   10月2日

朗読劇『神部ハナという女の一生』上演(於 ふくやま文学館)。

福山城築城400周年記念事業して開催された特別展『藩校誠之館を起源とする福山中学校卒業生』の関連行事として上演。


   11月4日

日本近代文学館訪問。


   11月10日

峠三吉の甥・峠鷹志氏からの委任状を受け、事実上の峠三吉の著作権継承者となる。


   11月27日

朗読劇『神部ハナという女の一生』再演(於 広島市まちづくり市民交流プラザ)。


2023年3月5日

『峠三吉没後70年 碑前祭』開催。


   7月1日

『浪花の歌う巨人・パギやん(趙博)のLIVE & TALK in HIHUKUSHO』開催。


   8月15日

『反戦・原爆詩を朗読する市民のつどい』開催。

講演:広島に文学館を設立する意義と課題―広島の原爆文学の意義を軸にして

講師:水島裕雅氏


   8月28日

ユネスコ「世界の記憶」に、『グラウンド・ゼロの記憶―8月6日、被爆作家の記録』を広島市と共同で申請(記者会見は7月26日)


   10月31 日

サントリー地域文化賞を受賞。


2024年3月23〜24日

朗読劇『神部ハナという女の一生』東京公演(於 ギャラリー古藤)開催。


   8月

原爆文学について考える国際シンポジウムを開催予定。


独自に、次の出版物を刊行(赤字は絶版)

・峠三吉『原爆詩集』(初版本)復刻(1983年5月)
『行李の中から出てきた原爆の詩』(暮らしの手帖社 / 1990年9月)
・『風のように炎のように 峠三吉』(峠三吉記念事業委員会 / 1993年6月)
・『ヒロシマの青春―私の中の峠三吉』(峠三吉記念事業委員会 / 1994年7月)
・『さんげ―原爆歌人正田篠枝の愛と孤独』(広島文学資料保全の会編 / 1995年7月)
・ブックレット『栗原貞子を語る―一度目はあやまちでも』(広島に文学館を!市民の会 / 2006年7月)
・ブックレット『大田洋子を語る―夕凪の街から」(広島に文学館を!市民の会 / 2007年7月)
・ブックレット『峠三吉を語る―くずれぬ平和を」(広島に文学館を!市民の会 / 2008年7月)
絵はがき『ひろしま文学散歩』(12枚セット、マップ付)
・栗原貞子生誕百年記念『人類が滅びぬ前に』(栗原貞子全詩篇の刊行をすすめる会 / 2014年1月)
・『未来への伝言―原爆文学資料を世界記憶遺産に―』(広島文学資料保全の会 / 2016年7月)
・『未来への伝言―原爆文学資料を世界記憶遺産に―』増補改訂版(広島文学資料保全の会 / 2017年1月)
 
『四國五郎平和美術館―ひろしまの母子像 / ひろしまの街』(四國五郎画集刊行委員会 / 1992年2月)
・『ヒロシマの河―劇作家・土屋清の青春群像劇』(土屋時子・八木良広 編 / 2019年8月)

その他多数

 

 

また、会員である研究者により、以下を出版

・『グラウンド・ゼロを書く—日本文学と原爆』(法政大学出版会 / 2010年)

著:ジョン・W・トリート 監訳:水島裕雅、成定薫、野坂昭雄

 


四國五郎追悼の会

当会は、「四國五郎追悼の会」としても、以下の催し物を開催しました。

  • 2015年1月12~23日 『わが街ひろしま』(於:広島市民交流プラザ)
  • 2015年4月8~20日   『四國五郎追悼・回顧総合展』(於:旧日本銀行広島支店)
  • 2015年10月12~18日  『シベリア抑留展』(於:広島県民文化センター)
  • 2016年10月5~11日 『弟の被爆死』(於:広島県民文化センター)
  • 2017年7月3~16日   『峠三吉と四國五郎―駆けぬけた広島の青春』(於:広島市民交流プラザ)

「広島文学資料保全の会」紹介動画

(2023年度第45回サントリー地域文化賞受賞記念動画 / 制作:ドキュメンタリージャパン)

日本語

英字幕あり