「悲しみを怒りと憎しみに転化させる…これを一人芝居にしよう、いや、しなければならない!」…私は己の非力をも顧みず、2023年8月に『ヒロシマの母子像 / 四國五郎と弟・直登』を大阪で初演、その後、東京・名古屋と都合8回の公演で、狭い会場は毎回満席をいただき、約四百人の方々に観劇していただきました。今回の全国巡回公演では、研鑽を重ねた改訂版をより多くの皆さまにお届けする所存です。どうぞ、ご期待ください。
四國五郎が生きていれば、ウクライナでの戦争やパレスチナ、特にガザに於けるジェノサイドを見て、何と言ったでしょうか?どんな作品を描いたでしょうか?ポスト植民地主義、ポスト冷戦、そして、核汚染と地球環境破壊と「第三次世界大戦の危機」の時代に生きる私たちは、今こそ「悲しみを怒りと憎しみに転化」させるべきではないでしょうか?四國五郎の没後十周年を追悼するとは、取りも直さず「反戦平和の思想と行動を打ち鍛えよ!」ということなのだと、私は声を大にして言いましょう。
「唯一の被爆国」などと嘯きながら「くずれぬへいわ」(峠三吉)を蔑ろにしてきたこの国の罪はあまりにも大きく、どこまでも深いのです。だからこそ「被爆八十周年」を戦争屋どものヘゲモニーに渡しては、断じてなりません!「被爆体験の風化」 などと言う戯れ言と虚言に対して、私は本作品で「理性の実弾」(中村哲)をぶち込む覚悟です。
趙 博 拝
「ヒロシマの母子像 / 四國五郎と弟・直登」広島公演
日時:2024年9月20日(金) 18時半~(開場:18時)
場所:合人社ウェンディひと・まちプラザ(広島市まちづくり市民交流プラザ)
北棟6Fマルチメディアスタジオ
(中区袋町6番36号 082-545-3911)
料金:前売2,500円、当日3,000円
お申し込みは、こちらのフォームからも可能です。